🔳 モーンプルンダー──ケシの実香る、ご褒美デニッシュ
本日は、パペットのデニッシュの中でも私がいちばん好きだった モーンプルンダー をご紹介します。
モーンプルンダーは、ドイツのケシの実を使ったデニッシュ。
「モーン」はケシの実、「プルンダー」はデニッシュを意味します。
たっぷりのケシの実ペーストをバターを折り込んだ生地にくるりと巻き込み、香ばしく焼き上げたお菓子です。
ひと口かじると、サクッと軽い生地の中から、甘く煮込まれたケシの実の深い香り。
仕上げにかかったラム酒風味のグレーズが、控えめながらも全体をふんわりまとめてくれます。
バターの塩味とほのかな甘みのバランスが絶妙で、私にとってまさに*「ご褒美パン」*でした。
それにしても、こんなに美味しいのに、街で見かけることが少ないのが残念です。
🔳 エスプレッソか、ストレートティーか
モーンプルンダーにはエスプレッソがよく合います。
やはり、濃厚な味わいには深煎りのコーヒーがぴったりです。
──でも、ちょっと待ってください。
以前、紅茶のほかにチョコレートも扱っていたことがあるのですが、
そのチョコレートは「カカオという素材」そのものを感じられる、かなりマニアックなものでした。
子どものころ、チョコレートといえば「バリバリ噛んでぱくぱく食べる」ものでしたが、
そのチョコレートは、ほんの小さなかけらを舌の上にのせ、ゆっくりと溶かして味わう。
カカオの余韻が口いっぱいに広がり、香りが長く残るのです。
そんなチョコレートには、何も加えないストレートの紅茶がよく合いました。
素材の余韻と紅茶の透明感が、静かに響き合うように感じられます。
…すこし横道にそれてしまいましたね。
🔳 パペットのもうひとつの魅力
パペットにはモーンプルンダーのほかにも、
胡桃、ダークチェリー、洋梨などのデニッシュがありました。
そして、あんぱん、クリームパン、チョコレートコロネもあります。
中でもダークチェリーのデニッシュは、見た目にも華やか。
その辺の缶詰のチェリーとはまるで違い、しっかりと果実味を感じる味わいでした。
次回は、懐かしい チョコレートコロネ のお話を。
どうぞお楽しみに。
温かい紅茶とともに、静かな午後を。

